2006年、私が自家用車を処分した２か月後の夜、原告は上野幌の被告施設を抜け出して東札幌にある原告の自宅マンションの目前まで歩いて戻ってきた。上野幌から東札幌まで15kmはあるだろう。自宅マンション30m手前、きのとやとろうきんの間を右折したところでパトカーに保護された。白石警察署で一夜を明かし被告施設に連れ戻されてしまったが15kmものハイウエー沿いを、いくつもの大きな交差点の横断歩道を渡り、原告はきちんと戻って来た。原告にとって自家用車の喪失は堪えられなかったのだ。3年間の保育園、9年間の小・中等部、3年間の高等部を無欠席で元気いっぱいに就学したが、これは自家用車があったからこそ叶ったのだ。自家用車は原告の社会空間生活になくてはならない。原告は自家用車と共に育ち、自家用車と共に生きて行かなければならなかった。静療院が原告の自家用車の意見書を拒んだことは、原告にとって人生のスタートラインから社会空間生活を打切られ終末空間に閉じ込められたことを意味する。自家用車は原告が生きるための松葉杖であり車椅子なのだ。自家用車がなければ原告の生き生きとした生活を私は想像することが出来ない。まだ綺麗な原告のために大切に使っている自家用車をなぜ白石区は処分しろと言うのか？静療院も障害福祉課も札幌市オンブズマンも白石区も原告の特別なニーズには全く無関心だった。私は上田市長にもメールを出したが受信通知のメールが来ただけ。原告のような者は、被告施設に閉じ込められ被告らのいいように食い物にされるしかないのである。
静療院は原告のカルテ開示を認めず殆どのページを改ざんした。私が開示した時には原告のカルテには日付と医師名しか書かれていなかった。この改ざんは札幌市が遂行したのだ。カルテ開示は患者側が医療事故から自身を守るための基本的な権利であるというのに、障害福祉課や札幌市オンブズマンはそんな当然の権利さえ守ろうとはせず医療犯罪に与し堂々と改ざんまで許している。静療院は、被告からそそのかされたとしても、渡部安田の下、モルゲロン病あり改ざんあり、やりたい放題の無法地帯、札幌731部隊であり、何の抑止力も効かない状態だった。
原告は私の部屋で、いたずらでラジカセをひっくり返した時、暫くすると舞い戻って来て自分自身でラジカセを元の位置に戻してくれた。原告はいたずらをいっぱいするし無謀のようには見えるが、一定の行動規範をきちんと持っている。原告はいつも妹思いだった。原告の可能性を大事に伸ばしてやりたかったが、大量の精神薬が処方されると全ての希望が霧散した。原告はまだ若いのに被告らはあまりにも性急に死に急がせる。
2012年、電気ショック、モルゲロン病を受けて、原告は廃人のように表情がなくなり、かつての面影はなくなった。その時、私もまたモルゲロン病で死に瀕していたのだ。被告役員や職員らは何ごともなかったようにまるで無関心に原告と私の前を通り過ぎて行った。被告施設では原告の死など特別な出来事ではなく日常の光景に過ぎないのだ。
毎週私はサプリメントをのませ続けたが原告の具合は一向に良くならず徐々に苦しむ事が多くなって行った。いくつもの異変が同時に起きたので私は原告のモルゲロン病に気付かなかった。
2019年、サプリメントを一気に５倍位に増やしてやると原告は少し生気が戻り、皮膚に私のものと同じモルゲロン病特有の瘢痕が現れた。この時、私は初めて原告のモルゲロン病罹患を知った。その瘢痕は十分位ですぐ消えてしまうもので、起床時によく見られるものである。
サプリメントを私のものと同じタイプにすると原告のモルゲロン病細胞が徐々に可視化されてきた。でもそれはごく一部。モルゲロン病は単なる皮膚病ではなく、皮膚症状の下には巨大なモルゲロン病の怪物が生息している。モルゲロン病細胞はまるで無敵のようにしぶとくなかなか駆除できない。駆除できても次々に出てくる。駆除を急いでも良いことはない。時間をかけて行かなければならない。私は今後20年かけて原告を治して行かなければならない。
私は週に1回は原告と丸一日を共に過ごし原告のモルゲロン病ケアに専念したい。今のように相談室での数時間、片手間のケアでは原告にはあまりに不十分であり、いつになったら良くなくなるかわからない。
被告施設の利用者トイレは手洗いの水もウオシュレットの水も止めてある。利用者が手洗いの水やウオシュレットの水をのんでしまい水中毒で死ぬ可能性があるからだという。トイレットペーパーがないのは、トイレが詰まるからで、その都度手渡ししていると言う。原告は目が見えないし話せないから利用する度に貰う事はできない。気をつけて渡しているというが、いつも原告のパンツは汚れている。原告の部屋はトイレの真向かいだから職員がどれだけ気をつけていてもその都度貰うことは出来ない。苦情を言うと、次の週だけトイレットペーパーが１コ備えてあるが、その次の週にはもう備えられていない。入所以来その繰り返しであり被告は私の苦情を決して真面目に聞かない。精神薬をのんでいると喉が渇くので手洗いの水やウオシュレットの水を飲むというのであるが、それなら薬を減らせば良いだけのことだ。被告にどんな苦情を言っても何ひとつ解決されない。それ以上私が言うと、被告は必ず、嫌なら原告を引き取って下さい、と言う。原告にただ人間としての環境を求めているだけなのだが、ここでは決して望めないのだ。ウオシュレットの水など飲まないしトイレも詰まらない。きちんと指導すれば。 原告の身体に殴り跡が見つかっても、被告は必ず、原告が自分でやった、と言う。自分ではつかない位置、形状であっても被告は、原告が自分でやった、と言う。
根性焼きも被告は、原告が自分でやった、と言った。
昼食時、被告施設の100席はある大食堂はまるで図書室のように異様な静けさで、みな大人しく、全く生気がない。年単位で新人利用者さんが増え、入れ替わり、利用者さんが次々亡くなっていることがうかがえる。仕方がない事情があるのかも知れないが、被告は利用者さんが亡くなることと利用者さんを殺すことがあいまいになっておりきちんと区別がつかなくなっている。やってはいけない一線があることがわからなくなっている。 モルゲロン病が埋め込まれる直前、被告浜田睦は施設利用負担金を催促する電話を私にかけてきた。「娘さん、他の子らと同じようには扱えなくなるかも知れない」と言った。これはモルゲロン病埋め込みを予告したものである。
平成25年5月原告の肝機能が低下して点滴治療まで受けなければならなくなっているというのに被告村田英雄は精神薬を1錠たり減らすことを拒んだ。肝臓が悲鳴を上げているというのに減薬しないなどということは未必の殺人行為である。被告には強固な未必の殺意があった。 被告にとどめを刺される前に私は江別すずらん病院を提訴しこの異常な行為を表面化させなければならなかった。訴訟には敗訴したが、とどめを刺されることは回避できた。
原告はまだ失明しておらず、見えるようになる可能性がある場合、医師の診断書を提示すれば、私は本件請求額4160万円の抜本的な減額はいくらでも行う。
尚、根性焼き、電気ショックの損害額は本件訴訟の請求額には含めない。